『日本の技術競争力を考える〜個人としての対応』


<大企業に入っても安心できない>

山本 今夜もゲストとして、大東文化大学経済学部教授の山之内昭夫さんにお越し頂きました。
山之内 よろしくお願いします。
山本 きょうは、産業の在り方というよりも、その中で生きていくサラリーマンのあるべき姿について考えていきたいと思います。
佐中 山之内さんも山本さんも、元々メーカーのサラリーマンだったということですが、山之内さんが大学教授に転身されたきっかけは何だったのですか?
山之内 私も最初から大学教授になろうと思っていたわけではありません。私はカメラメーカーにいたのですが、その時に技術マネジメントに関する本を書いたのがきっかけですね。学会でお付き合いのあった方からお誘いがあって、まさに青天の霹靂ではあったのですが、挑戦してみようと思いました。
佐中 山之内さんがサラリーマンだった頃に比べて、今のサラリーマンはいかがでしょうか?
山之内 すごく変わったと思いますね。当時は、大企業に就職すれば定年まで安心で、退職金や年金を手にすることが出来ました。それが当たり前のように。ところが現在は、それが通らない。名詞から自分の会社の名前が外れても、通用する人間かどうかを問われる時代になっていますね。
山本 なかなか辛い時代ですよね。入社した当時は安心だと思っていたのに、「いつクビを切られるか」心配しなければならなくなったのですから。

<社外ネットワークを構築せよ>

山之内 現在は、人生80年と言われている中、40歳で後の人生の布石を打つ事が大事だと思います。私自身の事で言えば、40歳の時に博士号を取得する決意をしました。
佐中 実際に布石を打ちたいと思っていても、何をしたらいいのかわからないという方が多いのではないかと思うのですが。
山之内 社内に於けるネットワークは、いくらでも出来ると思いますが、必要なのは社外のネットワークです。自分の専門分野、趣味など、何でもいいのですが、社外で色々な人脈を形成することで、新しいチャンスが産まれてくるのではないでしょうか。
山本 「会社人間」の方は、会社との距離感覚が変えて、自分と会社を客観的に見る必要がありますね。
山之内 それから若い層で、資格取得がブームになっていますが、一般的な資格ではあまり役に立たないと思います。技術屋の方なら弁理士、事務系なら公認会計士レベルであれば有効に活用できると思いますが、簡単に得られる資格を数多く並べても、それ程通用しないのではないでしょうか。
佐中 ではどういった能力が求められると思いますか
山之内 これからは、世の中の流れを洞察する力、新しい市場に提案する構想力、それからプロジェクトを展開するコーディネーション(演出)する力が必要になってくるでしょうね。特に技術屋にこういう力を持った人が欲しいですね。
山本 今までの技術屋のイメージとはかなり違ってきますね。
山之内 そうですね。異種技術が融合する時代ですから、自分の専門だけで閉じこもっていてはダメで、複眼的な見方も欠かせないですね。


<未来型のビジネスマン像>

山本 山之内さんは、大学生にどの様な指導をされていますか。
山之内 「どんな時代でも環境は変化しますから、変革する視点を持って物事に取り組んで欲しい」と。それから「よく遊び、よく学ばない」学生が多いですが、社会に出ますと非常に厳しいですよね。でも「厳しいことを辛いと思わずに、余裕を持って楽しむ。仕事を責任感ではなく、使命感に変えて働ければ、どんなに物理的に厳しくてもクリア出来る」、こんなことを話しています。
山本 そういう有望な、未来型のビジネスマンを育成するために、社会のインフラとしては何が求められますか。
山之内 新しい挑戦をした人を暖かく迎える、人だけでなくグループや組織を尊敬す
るといった、インセンティブを与えることですね。山本さんは、21世紀の国家理念や国家目標を感じていますか?
山本 いや、なかなか感じられない時代ですよね。
山之内 マスコミなんかで議論して、若い人たちが努力する方向付けをしないといけないですね。若い世代を大学で教育するのは手遅れで、せいぜい中学・高校くらいまで、「お母さんまかせ」でお父さんが手を出さないのも問題です。徹底的に何を自分がやるのかを考え抜く人間を育てる事が大切だと思いますね。
山本 日本の社会が変わってくるには、そういう世代が成人してからが本番かもしれませんね。

番組開始から1ヶ月が経過しました。それぞれのパーソナリティの顔見せも終わったというところです。このホームページにも、ご意見・相談コーナーがまもなく開設されます。これからがHP連動型ライフプランラジオの本領発揮です。お気軽にご意見ご要望をお寄せ下さい。
山本さんは、競馬歴20年のベテランです。今週末の天皇賞、山本さんはスペシャルウィークを1番手に挙げました。そこから好きな「逃げ馬」のセイウンスカイにいくそうです。結果はいかに....。ギャンブルだって生活経済!ですよね?>山本さん          

(洋)

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